笑えるドジ話


   誰でも若葉マーク中ってこんなもんですよね。でもチョットひどすぎるか・・・

新人 若女将 M
 普段着で館内を飛び回っていると、お掃除のおば・・・おねえさんに間違われることがございます。
(私だけ?)
 女将さんの一世一代の晴舞台といえば、ビシッと着飾っての宴会前のごあいさつ。
 それでも時には水を打ったような静けさの中、ずらりと控えし接待さんの前での第一声はド、ド、
ド緊張で、最近でこそ少しは慣れてきたものの、最初の頃は「あっちゃー」の連続でした。

 赤面 その1
 挨拶の締めくくりに「どうぞごゆっくり、お・つ・く・ろ・ぎ下さいませ」は朝飯前(夕食前なのに)。
お客様はお針子さんじゃないって。普通、おくつろぎでしょ。

 赤面 その2
 大広間でのマイクがこれまた苦手で、おじぎの際、手から離れたら最後、スイッチオンのまま「ドン」、
「ゴロ、ゴロ、ゴロゴロゴロ・・・」と、ご丁寧に加速をつけお客様の座布団近くまで猛ダッシュ。
 以来、二度とあいさつ中はマイクを手放すもんか!


 赤面 その3
 お年寄りのお客様を前に「当館のお湯はリウマチ、神経痛に効きます。」と言いたかったのに、
口を突いて出たのが「神経質」。
 なんか変と思って言い直してもどうしても「しんけいしつ」。
 当館のお風呂はA型の人向き?ハハハハ・・・・・ハァー

 赤面 その4
 お化粧、前髪、着物、おまけに裾さばきもばっちり決めて、上品に頭を下げてみたら、後頭部は
“やわらちゃん”ばりのミニちょんまげ(全長3p)状態。「女将さん、つけ毛、つ・け・げ!!」

 赤面 その5
 毎席、変化をつけたごあいさつが信条の私。
 とは言え、立て板に水とはいかず、ノートにあいさつ文の下書きを書いては暗記、書いては暗記。
 まぁ隠れた努力で誰にも内緒(のつもり)が、無事あいさつを終え、超すまーして宴会場を後に。
 ところがそのノートを、何と接待さんが「女将さん宴会場に忘れてましたよ。(おまけに笑顔付)」って。
 迷わず届けてくれたってことはしっかり「あたしのって分かっちゃったわよねぇ。
 で?忘れたのっていつよ?この間は?
 全部目を通すには十分の時間よねぇ。はずかしぃー。


 赤面 別口
 でも上には上がいらしたもんで、聞いたところによると、某旅館の女将さん。
 あいさつを終え、身をひるがえし出口に向かったとたん、その裾で帆先も見事な舟盛りをゲット。   
 さすが福井の魚は活きがいい。
 切り身になってからも宙を舞う。(E難度の大技披露ってとこ)。
 んなぁわけはなく、接待さんが拾うは、拾うは。
 板長が作り直したのは言うまでもありません。

 赤面 追加
 最初の話じゃありませんが、タイミング悪く女将変身前のあられもない姿でお客様とご対面
(見ぃたぁなぁ)しちゃった時など、時と場合によっては掃除のおばちゃんや花屋のおばちゃんに扮し
続けることも。
 でもそういう時にかぎって、あと一歩のところで背後から「おかみさぁ〜ん」と呼ぶ声が。
 そりゃお客様、女将さんがいるとなるとみなさん振り返る、振り返る。
 私も振り返りたくなるっちゅーの。これが本当の見返り美人!(ピシッ)

 おしまいに・・・
 でも、私や特別出演の某おかみさんの名誉のため、いずれもお客様への感謝の気持ちを精一杯
表した結果の大失態であって、どうぞお許し下さい。
 思い出すだけで顔が赤くなる話はまだまだ尽きませんが、そんな「おいしいキャラ」揃いの芦原温泉
へどうぞお越し下さい。