茶人として・・・ 私と茶道との出逢いは20年前(昭和57年)。 今ではどうして始めようとしたかは思い出せないのですが、やはりその茶道の持つ何かしら 凛としたところに惹かれたのだと思います。 裏千家を選び、薦められた先生に教えていただくことになりました。 作法も知らない二十歳そこそこの私は、非常に恥ずかしい思いをしたことを覚えています。 最初はただ機械的に順番通り覚えてお茶を点てることが茶道であると思っていましたが、 その作法は一番無駄のない動きであることを改めて知ることとなりました。 畳の歩き方、戸の開け閉め、おじぎの仕方、花の入れ方、軸の飾り方、そして茶の点て方・・・ 利休七則の教え・・・ 利休はある時弟子の一人に質問されたそうです。 「茶の湯で心得ておくべき最も大切は事は?」と・・・ この質問に対して利休は、 「茶は服のよきように点て、炭は湯の沸くように置き、花は野にあるように、 さて、夏は涼しく冬は暖かに、刻限は早めに、降らずとも傘の用意、相客に心せよ」 と答えたそうです。 しかし、このくらいのことなら誰でも知っていると弟子は答えたそうです。 でもどうでしょうか? そのわかっていること、ごく当たり前のことがなかなかうまくいかないことが現実ではないかと。 縁あって旅館に嫁ぐことになり、その簡単なことがとても難しいということを身にしみて実感して います。 利休七則には深い意味がありますが、私は「まごころを込め、心配りをしてもてなす事である」 と認識しています。 気持ちを新たに・・・ 平成8年に「宗清」と茶名を頂き、後に門標も頂きました。 先日(平成14年10月7日)、裏千家淡交会福井支部の研究会(終身師範会員)にてお点前を させていただきました。 それはそれは緊張しました。 100人くらいの先生方の前で、裏千家からの先生の指導を受けたのです。 (ご紹介したいのですが、「奥伝」ゆえ写真は禁止でした。) 大寄席の茶会の手前とは全く勝手が違い、できればもうやりたくない・・・気持ちでした。 |
当館には玄関ロビーに茶室がございます。
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