純米吟醸生貯蔵酒「女将」完成 この一年・・ H27.3.3
おかげ様で2月26日(木)女将の酒「女将」の完成お披露目会を開くことができ、無事3月3日(火)より各旅館 にてご提供を始めました。 販売前に多くのマスコミに採り上げていただき、大きく話題になることができました。 これも・・「人の幸」・・多くの関係者の皆様のお力をお借りして成しえたことだと思います。 心から感謝したいと思います。 |
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思い起こせば1年前・・ 「女将の会で酒造りをしませんか?」 平成26年年2月、かねてより農作物の6次産業化などでお世話になっている福井県坂井農林総合事務所さん から意外なお誘いをいただきました。 お誘いいただいた背景には、様々な要因があります。 |
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まず第一に国営・県営かんがい排水事業によるパイプライン化です。 冷たい水の供給ができるようになり、中山間地域に似た気温の日格差が 可能になりました。 要するに芦原温泉のあるあわら市でも昼夜の寒暖差をつくることができ、 良質の酒造好適米「山田錦」が栽培できるようになりました。 第二に女将の酒造りに理解をしてくれる蔵元がいました。 白山山系の山々と丈競山から流れてくる竹田川の水に恵まれた歴史ある 久保田酒造さんが酒造りに協力してくれることになりました。 第三に芦原温泉の女将13人全員が平成25年5月に利き酒師の資格を 取得していたことがあります。 |
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その他、平成25年12月「和食 日本人の伝統的な食文化」がユネスコ 無形文化遺産に登録されこともあり、日本酒の需要増加が見込まれたこと も考慮されました。 北陸新幹線金沢開業、芦原温泉開湯130周年を迎えることも大きな タイミングであったと思います。 |
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しかしこれだけで女将の酒造りは成り立たない・・。 米作りから酒造りまで女将自身が携わり、ストーリー性を持たせて完成させること・・。 これが約束でした。 あわら市の強力なバックアップもいただけることになり、「女将の酒造り」が始まりました。 |
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6月1日(日)は剣岳地区、2日(月)は下番地区で田植えを行いました。 時間があれば圃場に出向き生育を確認し、台風による倒伏に耐えている稲の様子は子どもを見守るような 気持ちでした。 9月4日(木)にプロジェクト会議を発足。 会議を重ねて味や香りの決定、ラベルの作成を検討しました。 |
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一方、7月8日(火)料理人、女将ともに永平寺典座(食事作り責任者) 三好良久老師にお話を伺い、そのもてなしの心を学ばせて頂きました。 永平寺の開祖道元禅師は日本の食文化の基礎を切りひらき、その食の 哲学をもとに精進料理が生まれました。 10月からはその精進料理の心を「永平寺直伝のもてなしの一品」として 各旅館のお客様にご提供することを始めました。 |
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さらに6月25日(水)には女将全員が福井が誇る伝統工芸である越前焼、 越前漆器、越前和紙の産地に出向きました。 生産者とじっくり話し合うことで器を選び、より美しい和食を演出し、 その心をお客様にお伝えしたいと考えました。 その工芸品を旅館にて使用することでオール福井となるおもてなしを 目指すこととしました。 |
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ラベルの題字を決める際も、永平寺三好典座老師に お願いすることは当然のように決まりました。 10月16日(木)の稲刈りでは、鎌で一株一株刈り 取りしました。 収穫の喜びを心から感じました。 10アールあたり420キロ収穫があったそうです。 |
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11月19日(水)のプロジェクト会議においてお酒の名前を「女将」と決め、20日(木)に発表しました。 私たち「女将」は着物姿でお客様のとても近いところで「おもてなし」をさせていただいています。 「女将」は日本にしかない仕事であり、日本の食や伝統を守り伝える大きな役割にあると思っています。 そのような意味を込めて名づけさせていただきました。 |
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「女将」発表に際して、思いもよらぬ問題も発生。 念のために商標登録を確認。使用できないかも・・微妙なタイミングかと思われたのですが、一か八か・・。 自分たちで商標を登録するという体験もしました。 おかげ様で11月20日無事出願受付、登録されました。 (発表できないのではと肝を冷やしました。。) |
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稲刈りを終え、酒米は蔵元へ・・。酒造りの工程に入ります。 酒米は「酒母造り」を終え、「醪(もろみ)造り」の工程へ・・。 12月25日(木)には3段仕込みの「初添え」の様子を確認しに蔵元へ出向きました。 酒母の入ったタンクに1回目の麹(こうじ)と蒸米を加えた段階で、液面には醪の泡が躍っていました。 「フツ・・フツフツ・・」 静かに発酵を続けています。 1月23日(金)には初搾りを見学。 お酒が仕込まれたタンクから搾られた原酒の芳醇な香りが蔵内に満ち、蔵元は尺で掬い、静かに口に含みます。 「女将さんらしい酒ができました・・」 本当にここまでくることができました。 ここから火入れ、割水、瓶詰などの工程を経て製品となります。1タンク限定2000本の出荷となります。 |
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純米吟醸酒 精米歩合55% 生貯蔵酒 福井県産山田錦100% アルコール度数14度 福井の海の幸、山の幸、人の幸。 利き酒師あわら温泉の女将たちは、米作りから携わり「女将」という名のお酒を 造りました。 ・・とラベルには表記しました。 熟したリンゴの様な甘酸っぱい香り 口に含んだ時に優しい甘さを感じ、飲みやすく その後、口中に酸味と旨さが広がります。 飲み込むと淡雪の様に味が消えていき、スッキリした後くちになっていて 女性の方にも飲みやすいように、アルコール度数を少し低めにしてあります。 |
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2月9日(月)には、ホテルニューオータニ東京で開催された「うまし国越前あわら・勝山フェア」において無事 お披露目することができました。 勝山市と共に活性化につなげるため、両市の魅力を旅行エージェント、交通事業者、メディア関係、広告代理店 など首都圏での影響力のある方々に最大限にPRし首都圏での知名度向上を図って参りました。 女将の会はやはり「白浪女将衆」・・やりきりました。 |
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2月26日(木)には県内に向けてマスコミ発表。 発表に際し、つるや、長谷川両旅館のご主人に画像撮影をお願いし、特大のポスターを作成。 長谷川女将より季節らしい桃の花の差し入れがあり、桃の節句からのご提供らしい演出としました。 発表後、このプロジェクトにご尽力いただいた方々にご試飲いただきました。 3月3日(火)の旅館での提供にも、たくさんのマスコミの取材をいただき、今後も「女将」が大きく報道、 採り上げられていくようです。 3月9日(月)には永平寺にお礼を兼ねて「女将」を奉納、その後関係者の方々にご挨拶に伺う予定と しております。 |
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この女将の酒プロジェクト・・ 女将の会の私たちに寄り添い、最後までサポートをしてくださった方がいます。 福井県坂井農林総合事務所 大濃純子さんです。 様々な問題に女将の会との間に入って調整してくれました。 心より感謝します。 彼女からは来年の酒造りの段取りや酒粕の活用法などすそ野を広げる活動の準備を相談されています。 |
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あわら市 城戸橋部長、あわら市観光協会 武田局長にもたくさんの助言を いただきました。 本当にありがとうございました。 「女将」のご感想はとお客様に伺うと・・ 飲みやすい。典型的な山田錦の生の味。 飲みやすさも含めて、生独特の味で個性がない分、逆に万人にウケる。 最初の乾杯とかでもうまい!って思う人多いんじゃないだろうか。 との反応です。 今年はご宿泊のお客様のみへのご提供です。 (こんなに話題になるなんて思ってもみなくて。。残念。。) |
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福井には景色や食材、食文化、越前焼、越前漆器や越前和紙の伝統工芸、豊かな風土から造られる地酒、 永平寺に育まれる禅の心など海外の皆様に知っていただきたいものがたくさんあります。 女将全員が利き酒師であることを最大限に利用し、開湯130周年を迎える「あわら温泉」への誘客にこれ からも尽力していきたいと思います。 北陸新幹線金沢開業の3月14日(土)15日(日)はNHKに出演させていただきます。 ご視聴よろしくお願いします。 |