11年目の米作り・酒造り   R6.5~R7


 開業1周年を迎えるにあたって、いろいろな要請に忙しくしていたら、11年目の振り返りが遅くなって
しまいました。
 一年間の様子をご報告します。

 4月24日(水) PT会議 
 田植えの日程を調整し、11年目スタートです。
   
          

 5月21日(火)田植え
 お隣三国町の無形文化財「三国まつり」の中日、山車巡行の余韻が残るあくる日、昨日はあんなに
暑かったのに本当に肌寒い日となりました。
 まさに曇天・・剣岳ファームまでの道中も細かい雨に降られました。
 風も冷たい。稲刈り用のオレンジ色のヤッケを着用している女将もいます。
 女将6人に若女将1人計7人で元気よく11年目の田植えを行いました。
 昨年に比べたら苗の長さが2倍はありそう。よく生育しています。
 たっぷりと水のはられた圃場にはちょうど良い長さです。
 恐る恐る圃場に足を入れると・・やはり冷たい。
 75メートルの長さを7人で手分けして手植えを行い、残りを交替で田植え機に乗って植え終えました。
 手植えはお手のものなのですが、やっぱりぐねぐね・・間隔もまちまち・・ですが、岡崎さんは上手に
褒めてくださいます。
 最初に感じた水の冷たさも、慣れて温かく感じるほどになりました。
 終了後のNHKのインタビューの際、山口会長の寒さに耐えてもじもじする様子は永久保存の映像です(笑)
 今年は辛口4000本、甘口1500本 スパークリング日本酒用に1000本仕込みます。

 昼食は剣岳ファームさんにリクエストしたおろし蕎麦。蕎麦を茹でる湯気が温かい・・やっぱり美味しい。
3杯は楽勝です。
 今年は田植えにお誘いした方々に都合が悪いと言われてしまっていたのですが、前日になって今冬、
創作の森にて企画展を予定している現代美術家の加藤将司氏が参加してくださることになりました。
 その企画展は、あわら市や湧き上がる温泉、私たち女将の個性をテーマにすることを模索中ということ
で、フィンランドに帰国される前にお誘いしたところ参加されることに・・。
 また一つ女将の会も未開拓ゾーンに足を踏み入れることになるのでしょうか?
 ご期待ください。

   
        

 9月19日(木) PT会議
 剣岳ファーム、久保田酒造、あわら市、坂井農林総合事務所、あわら市観光協会と女将の会で稲刈りや
今後の仕込みの日程調整をしました。
 9月15日現在の「女将」の出荷数の報告をいただき、すでに予定本数に達しているとのこと。
この状況は新幹線効果と言えるでしょう
 新しい試みについての情報交換など話し合いはいつも勉強になり、私たちの酒造りの糧となります。

 10月2日(水)稲刈り
 前日よりデスティネーションキャンペーンが始まり、大いに出番の増える女将の会
 今年は大変な猛暑で、稲刈りは早めたほうがいい、完熟か胴割れの恐れがあるとのことで急遽日程調整
 9月もまだまだ暑い日が続いていましたが、10月に入ると朝晩は涼しく、当日はまずまずのお天気です。
 女将7人が参加。テレビ局も2社来ていただけて和やかに稲刈りをしました。
 これも猛暑のせいか茎も固く、鎌で刈り取るのも力がいります。
 刈り取りと束ねる作業を何度も繰り返すとうっすらと額に汗がにじんできます。
 やはり1年ぶり・・束ね方はすっかり忘れています。
 今年の生産量は、思い切って6000本(辛口5000本 甘口1000本 スパークリング1500本)
と言わせていただきました。
 関東のお客様も多くお越しいただいているので、大きく出ましたが頑張ります。

  
             

 11月12日(火)初添え
 11月も中旬なのに素晴らしい秋晴れにて真夏日・・
 南の海上には台風がまだ4つもできてしまったという異常気象。
 初添えの仕込みのため、女将2人若女将1人の3名で蔵元に行ってきました。
 酒米を蒸している湯気が蔵内に立ち込めています。蒸しあがった酒米を乾燥させて酒母の入った
タンクに入れ撹拌。
 毎年変わらない作業を繰り返します。タンク内からは良い香り。
 タンク内の醪は13℃・・早々に大きいタンクに入れて温度を下げなくてはいけません。
 今年の酒造りは相当配慮が必要になりそうです。
 今年は残念ながら麹のお世話はできませんでしたが、良いお酒になるように作業してきました。

          

 12月には、日本の「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録される見通しになりました。
 私たちにとっても、2013年の「和食」の登録に続くうれしい知らせです。
 これからも一層酒造りに励みたいと思います。
 
 11月24日になって蔵元より電話
 醪の発酵が進んで12月2日を予定していた辛口の上槽が11月27日になりそうだと慌てています。
 今年は気温が高く紅葉もなかなか進まず、秋が短く感じます。甘口も早くなりそうでマスコミへのご案内に
右往左往しております。
   
         

 12月3日(火)上槽
 女将4人と理恵若女将
 11月になっても気温が高い日が続き、予想以上に発酵が早まり一週間ほど早い上槽になりました。
 タンクから薮田式圧搾機を通して17%の原酒が搾られています。
 辛口はすでに搾り終えています。

 蔵元の利き酒は・・
  あっさりとした淡麗で切れが良く、まだ渋みや苦みが多いがやがて熟成していく
  色味も青みから黄色みに変化していく
  香りはバナナから青りんごに変わっていくよう
  甘く感じず、さっぱりしていて、舌の真ん中で玉を転がすような優しい甘口

 私たちも口に含みましたが、やはり青リンゴが一番しっくりした表現と全員一致です。
 久保田酒造と書かれた蛇の目の器はちょうど1合入ります。
 ゆっくりと味をかみしめながら利き酒をします。
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 12月18日(木)お披露目会
 女将7人+理恵若女将
 寒い日となりました。
 10年目+1年目のつもりでのお披露目会を開催いたしました。
 今年は、NHK大河ドラマ「光る君へ」で福井県越前市が注目されたこともあり、紫式部や源氏物語の
イメージで新酒を飾ってみました。
 長谷川の夕香女将から素敵な色紙や布をお借りして仕上げてみました。

 剣岳ファームの岡崎さんからは稲穂の穂数が少なかったが、収穫量はあった。
 台風の影響もなく、108ある作業工程も何ごともなく終えることができたとのお話。
 蔵元からは米の実りの遅い年で、胴割れの心配もあった。酒造りは連日の高温のため、醪日数が
非常に短かった酒造りであったとのこと。

 利き酒は、
  甘口はメロンより甘く、キレが良く苦みはなし
      香りが弱い分、口の中での香りは強くなっている
  辛口はりんごからメロンの香り
      加水したことで味が薄く感じるが旨味が出た
      今感じる苦みはやがて熟成され、1~2ヶ月で消えていく  
 とのお話でした。

 おかげさまでリーフレットも刷新いたしました。
 
          
 田植えに参加してくださった加藤さんの作品展が令和7年1月25日から3月2日まで「水・粋・酔」と
題して金津創作の森において開催されました。
 あわらの温泉や大地からのエネルギーを現代美術にて表現されていました。

 観光庁「地域観光新発見事業補助金」が採択され、10月より試験的に
 「13名の利き酒師資格を持つあわら温泉女将が地酒を紹介 日本酒角打ち体験」なるものを開催して
います。
 新たなコンテンツの試みであり、国内から最終的にはインバウンドに向けて拡大予定です。
    
        

 お世話になりました方々にお礼申し上げます。
 また12年目の米作り・酒造りが始まります。
 これからも新しい取り組みにどんどん挑戦してまいりますのでよろしくお願いします。