竹細工体験 H17.5.18
皆さんは竹人形をご存じでしょうか? 従来よりこの地方では、雪国越前の厳しい冬に耐え抜いた、良質の真竹や孟宗竹を利用した 竹工芸品(花器や籠)が作られていました。 昭和27年頃、福井県の新しい特産物として竹人形が誕生しました。 特に人形の髪の毛の部分は、竹の表皮を0.2ミリにまで割いて作るという神業のような技術を 要するものです。 平成16年度女将の会総会を、新緑の美しい「創作の森」で行いました。 創作の森には竹細工師の山田信雄先生の工房があります。 山田先生よりぜひ竹細工を体験して欲しいとお誘いを受け、女将11人が「越前水仙」を教えて いただきました。 |
工房の素晴らしい作品 | 山田先生が丁寧に説明を・・・ | まず花びらから作ります。 |
山田先生は兼ねてより、福井県出身の小説家 水上勉先生の代表作「越前竹人形」の周知に 尽力されてこられました。 体験に先立ち映画化や舞台化された「越前竹人形」のいろいろなエピソードをお話ししてくださ いました。 昭和38年に発表された小説「越前竹人形」にはこのような一節があります。 「芦原は越前に一つきりの温泉町である。この竹神から武生を経て福井市に出て、そこから三国 行きの馬車にのりかえると、その温泉町につく。」 越前の雪深い山奥の村に暮らす竹人形職人喜助と、芦原温泉で働く玉枝との間の美しく哀しい 恋物語を描いた作品です。 小説はベストセラーとなり、玉枝役を当代を代表する女優(若尾文子さん、三田佳子さん等)に よってテレビ映画、舞台等で上演され、水上先生の出世作となりました。 また、登場するヒロインが芦原温泉の玉枝であることから、芦原温泉は全国に知られることと なりました。 また題材となった竹人形もこの小説によって全国に知れ渡り、多大な恩恵を受けました。 このように、小説「越前竹人形」と芦原温泉は深いつながりを持って今日に至っています。 (山田先生の資料より抜粋) |
少しずつ糊付けして形に・・・ | 竹筒に生けてほぼ完成です。 | 作品を手に先生を囲んで・・・ |
竹細工体験はとても楽しいものでした。 普段は扱ったことのない小刀などを使って四苦八苦しながら可愛い越前水仙を作りました。 どの女将も自分が一番上手だと公言するくらいの出来だったとか? 山田先生、お世話をしていただきました岡崎さんありがとうございました。 ぜひ私達も芦原温泉を舞台にした素晴らしい小説があることを再認識して、芦原温泉に 来られるお客様にお話ししていきたいと思います。。 また竹細工体験などをお客様にお勧めして、竹人形の素晴らしさもお伝えして参ります。 |