一昨年、アップル創業者 スティーブ・ジョブズ氏公認の伝記「スティーブ・ジョブズ 1」(ウォルター・
アイザックソン著 講談社)が発売されたのを覚えておられますでしょうか?
それによると、ジョブズ氏は大学を中退後、カリフォルニアで禅を教えていた2人の日本人に出会い、
禅に傾倒。曹洞宗大本山永平寺(福井県)で出家しようとして止められたとなっています。
ジョブズ氏の生き方は曹洞宗の開祖、道元禅師の教えに触発されたものなのです。
彼が出家していたらiPhoneやiPad、iPodは誕生しなかったことにはなりますが・・。
平成25年5月21日(火)女将7名と活性化委員会4名が「禅の里」まちづくり実行委員会との懇談会
に出席させていただきました。
11時半より座禅体験を、その後に菩提座というお部屋で精進料理をいただき、1時より実行委員会の
メンバーや大本山永平寺、永平寺町、県など約40名で懇談会が開催されました。
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ここからはみのや泰平閣若女将のリポート(抜粋)です。
門前協会からは、永平寺参拝客がピーク時から半減している。10年ほど前から山中・山代・片山津
温泉にセールス。芦原温泉は行っていないとのこと。
永平寺商工観光課からは「周辺町並み魅力アップ事業」として門前散策の整備。「禅の里」をコンセプト
に魅力アップ作りをしている。
また山中温泉からは永平寺直通バスが運行。芦原⇔永平寺間は定期便もなく不便。
県外観光客が集客できるイベントの模索をしている。
禅の里実行委員からは、2年前に補助事業により門前散策の整備を行なって禅の里のあるべき姿を
更に求めていく。
大本山永平寺からは、2年後の北陸新幹線金沢開業に向けて福井県に観光客が流れるように考えて
いく必要がある。
参拝客が最高年間150万人だったことがあり、今では半減していて危機感を感じている。
本山はあくまでも修行道場の場なので、観光客主体の禅の体験などをツアーで販売していくのは現状
難しい。
今後は禅の里委員会と定期的に情報交換を行い、よい着地点を見出す連携を強化していくことが大切
であると感じた。
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べにや女将からのリポートも・・。(抜粋)
永平寺での座禅体験や精進料理を観光に結び付けたいとの思いと、一番印象に残ったのはご案内くだ
さった役寮さまのお人柄でした。
門前散策した上で、芦原温泉も特色を取り入れたまちづくりをしなくては町歩きはないと感じました。
湯めぐり手形に続く利き酒めぐりは魅力ではないか。
禅の里プロジェクトの方々と一緒に観光を考えていけたら芦原にも大きな利点を見いだせると思います。
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ここからはある随想からの抜粋です。
曹洞宗の開祖、道元禅師は鎌倉仏教の祖のひとりにとどまらず、日本の食文化の基礎を、ほとんど
独力で切りひらいた最初の人であり、それを哲学にまで高めた人物である。
道元が築いた食の哲学をもとに精進料理が生まれ、やがてそれが日本料理の大系へと展開され、
千利休の茶道をはじめとする様々な食領域に影響を及ぼしていく。
日本の食文化は道元なくしては考えられないほどにその存在は大きく業績は多岐にわたる。
私の単純な感想ですが・・「禅」ってすばらしい・・「永平寺」はすばらしい・・ですね。
かのスティーブ・ジョブズ氏が傾倒しても致し方ないのではないでしょうか。
ジョブズ氏は日本食が大好きだったそうですね。
このスピンオフとも思われる伝説を大切にすることで、食でおもてなしする芦原温泉が考えていく良い
ヒントが隠されているような気がします。
お世話になりました皆様ありがとうございました。
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